日焼け止めで必ず見る「SPF●●」「PA●●」という表記。
これらはいずれも紫外線防止効果を示したモノであり、
「値が高いほど効果は強い」ということは分かっていても、
それぞれが何を意味しているか理解してない人も多いと思うので、
今年1月1日から日本化粧品工業のPA基準が改定されたので、
コレを期に改めて何かを見ていくことにしましょう。
紫外線は波長の短い不可視光線の電磁波のことで、
UltraVioletを略して、一般的にUVと呼ばれることが多く、
波長によってUV-A、UV-B、UV-Cに分類することが出来る。
一番波長が短いUVCは物質による吸収が激しいことから、
太陽から発せられてもオゾン層を通過することが出来ないが、
UVAとUVBは大気を通過して地表にまで届く。
まず…PAとはUVA防御指数(=Protection grade of UVA)の略で、
地表に到達する紫外線の99%でもあるUV-A波の防止効果を表す指標。
数値ではなく「+」の数で防止効果を表しており、
UVA波は窓ガラスでも太陽が隠れる曇り空でも通過するもので、
肌の奥まで届いて黒化する影響が深刻であること分かってから、
従来まで3段階であったものを「+」「++」「+++」「++++」に変更。
表記の元になるUVAPF(=UVA Protection Factor)は、
日焼け止めを塗った肌が持続型即時黒化を起こす最低の紫外線量値を
塗らない場合の肌が持続型即時黒化を起こす最低の紫外線量で割った値のこと。
UVAPF | 分類表示 | 防御効果 |
---|---|---|
2以上 4未満 | PA+ | 効果がある |
4以上 8未満 | PA++ | 効果がかなりある |
8以上 16未満 | PA+++ | 効果が非常にある |
16以上 | PA++++ | 効果がかなり高い |
次に…SPFとは紫外線防御指数(=Sun Protection Factor)の略で、
UVB波の防止効果を表す指標である。
UVA波の黒化に対してUVB波は肌を赤くして、
水脹れや細胞を傷付けてシミの原因等を引き起こすもの。
20分をSPF1という単位として、
例えばSPF10なら「20分×10=200分」で、
約3時間20分程は紫外線の中に含まれるUVB波を防ぐという計算となる。
現在は測定方法に限界がある為に、
「SPF50(約16時間40分)以上は信用性が低い」として、
SPF50を越えるものは「SPF50+」として設定されている。
SPF30やSPF50等、SPF値が高いものはソレだけ長時間防げるが、
肌への負担も増えてしまうので注意が必要とのこと。
ただ…実際に塗られている量は必要量の4分の1程が平均であるとのことで、
コレでは防止効果も当然のこと激減してしまい、
日焼け止めしている意味があまりない可能性がある。
極少量を取って薄ーく伸ばすのではなく、
適量を満遍なく、顔だけでなくて首や手足も忘れずに塗るようにしましょう。