2013-08-06

少額投資非課税制度NISA

現在、個人投資を促す目的で打ち出された証券優遇税制により、
上場株式等による売却益や配当にかかる税率は10%に軽減されているが、
この優遇税制は2013年12月31日で打ち切られる予定。

優遇税制がなくなると本来の税率20%に戻るだけでなく、
東日本大震災からの復興に当てる財源の確保を目的として、
復興特別税(国税の+0.315%分)も加わって20.315%になるのだが、
2014年1月から投資による資産形成を助けるため、
売却益や分配金等にかかる税率が非課税となるNISA(ニーサ)が導入される。

NISAの口座申し込みが今秋の2013年10月から開始されるので、
今回はこのNISAについて知らない人は予習として、
知ってる人もおさらいとしてもう一度見てみてはいかがだろうか?

NISAとはイギリスに住んでいさえすれば国籍を持ってなくても開設出来る
1999年にイギリスで導入された個人貯蓄口座制度の
ISA( アイサ=Individual Savings Account )を手本としており、
日本( Nippon )版の少額投資非課税制度のこと。

モデルとなってるISAは元々は期間限定の制度であったものの、
経済が活性化したことから今や暫定制度ではなくなっているわけだが、
NISAは当初のISAと同じく、現時点では2023年までの時限措置。

そのNISAは一体どのようなものなのかは下記の通りだ。

株式投資や投資信託が毎年100万円まで非課税となる口座を
20歳以上であれば1人につき1口座だけ開設出来るというもので、
一度NISA専用の口座を開設すると、最低4年間は他社に乗り換え出来ない。
※ただし、2015年から複数のNISA用口座が開設可能になる可能性アリ

毎年100万円までというのは、
例えば…80万円分購入した株が利益出たからといって売却してしまうと、
その年で新規に購入できる非課税枠は20万円までになるということ。

つまり、FXでよくあるデイトレやスキャルピングのような手法では、
あっという間に残分がなくなってしまうために短期売買には不向き。

長期保有することで得られる投資信託配当金や株主優待等を目的に
気長に取引する方が良いだろう。

NISA専用の口座は、現在既に保有しているとしても、
ソレら他の口座で保有しているモノを移管することは出来ず、
また損益合算や損失の繰越控除は出来ない。

先の書いたように新たにNISA専用口座を開設する必要があり、
税務署が「同一者が他に専用口座を開設してないか?」を確認するため、
開設申請時には住民票の写しが必要となるようだ。

文章だと分かりにくいので要点を箇条書きにまとめてみよう。

・投資信託、株式、EFT、REIT等の譲渡所得、配当所得が非課税
・現時点、1人1口座まで
・開設すると4年間は他所で開設できない
・開設年の1月1日時点で満20歳以上の日本国内在住者
・毎年100万円の非課税投資枠で最長5年、最大500万円まで

 

さて…制限付とはいえ、何故このような優遇が行われるのだろうか…?

ソレは、日本国内の家計が保有する1500兆円に上る金融資産のうち、
半数以上が預貯金を占めており、
NISAの導入は「貯蓄(家計)から投資(企業への資金供給)へ向ける」ことで、
経済を成長させると共に家計も潤し、
更なる投資へと繋げて好循環を生み出そうという目的が1つ。

また、金融資産を全く保有してない世帯が4世帯中1世帯もあるらしく、
NISAの導入をキッカケとして若い世代をはじめとする人々が少しでも多く、
将来に向けた資産形成に取り組んでもらおうという狙いがあるよう。

投資は貯蓄と違って元本保証ではなく、
変動リスクによって場合によっては大きく元本割れしてしまう可能性がある。

やり方によって投資はギャンブルと大差ないハイリスクなモノとなってしまうが、
目先の変動で一喜一憂して売買するのではなく、長期的に分散投資することで、
安定的にハイリターンが得られる傾向にあるようなので、
興味なかった人も資産形成の手段として一考してみてはいかがだろうか?

 

まだ口座を開設したことがない方はもちろん、既に口座を持ってるという方でも、
NISAは専用口座を新たに開設しなければならない。

NISA専用口座は1人につき1つしか口座を開設できないために、
各証券会社は少しでも多くの利用者を取り込もうと、
現在、色々なお得キャンペーンを打ち出しているようだ。

手数料割引等のキャンペーン内容によって、
少しでも節約または損しない証券会社を選択することも重要であるが、
自身にとって分かりにくい、使いにくい取引ツールを使うことで、
意図してない誤った売買をしてしまうとか無駄な出費に繋がりかねない為、
様々なツールの中から自分に最良な一番しっくりくるモノを選ぶことも重要。

NISA用の口座として開設してしまってからではやり直せないので、
資料請求をするなり、NISA用ではない通常の証券口座として一度開設して
使ってみるというやり方をオススメします。

例えば、ネット証券業界最大手のSBI証券では、
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