2021-12-28

2回の事故

今から16年ほど前の話。

庶民Sは車の免許を取ってから日が浅い・・・というイイワケは論外なんだけど、   
その時に車両追突事故を起こしてからは事故とは無縁だった。

ソレが、2021年4月に事故の加害者側になってしまい、
そして7カ月後の11月、同一保険契約期間中にまさか2度目の加害者になるとは
予想だにしてませんでした・・・orz



車両保険の種類

自動車保険には大きく分けて2種類存在しているのはご存知の通り。

強制的に加入しなければならない「自動車損害賠償責任保険(以下、自賠責保険)」と、
加入した方が賢明との判断から大概の人は契約している「任意保険」。

自賠責保険は未加入で走行してしまうと、自動車損害賠償保障法(以下、自賠法)第86条の3
および道路交通法(以下、道交法)第103条にある締結義務違反になるし、
加入してても自賠責保険証明書を車に備え付けないと自賠法第88条の備付義務違反。

罰金(懲役)だけでなく、道交法の違反点数が6点で即免許停止になるので、
そこまでの詳細な内容は知らない・覚えていないとしても、
まぁ当然誰しもが加入かつ車両に証明書を備え付けている・・・はずですよね?

一方の任意保険はその名の如く入っても入らなくてもどちらでも良いという保険だが、
自賠責保険の支払い限度額120万円(傷害の場合)を超える慰謝料のカバーであったり、
対物補償、被害者側との話し合い、最近付帯されていることも多いロードサービス等々、
お守り的な意味でも加入しているのではないかと。

事故自体は起こさなくても、キー閉じ込め、落輪、ガス欠、バッテリー上がり等、
保険請求しないロードサービス使っても保険料上がることはないから、
今や余程の事情がない限り任意保険に入らない選択をする人は稀かも。


ノンフリート等級

任意保険にはノンフリート等級制度なる保険料の割増・割引区分制度があって、   
任意保険に加入した一番最初の契約で6等級からスタート。

無事故であれば年々1等級ずつ上がり、最高20等級まで行くことができ、
逆に事故を起こして保険請求すると次年度一度に3等級ダウンしてしまう。

中には幾ら気を付けていても防ぐことが困難な火災・台風・いたずら等での1等級ダウン、
弁護士費用特約等のみを使用する等級変化しないノーカウント事故も用意されているが、
保険会社や付加特約によって内容が変わるので詳しくは契約会社にお尋ねください。

で、等級ダウンは次年度に起こると共に、ダウン値と同等の事故有係数が適用される。

事故有係数とは、無事故で上がった等級と、事故起こして下がった等級とで
同一等級であっても割増引率を区別するために設けられたもので、
1等級ダウンなら事故有係数も1、3等級ダウンなら事故有係数も3。

つまり、事故有係数3なら「翌年から3年間は事故起こした」とレッテル貼られてしまう。

等級 事故なし 事故あり
1 +64%
2 +28%
3 +12%
4 -2%
5 -13%
6 -19%
7 -30% -20%
8 -40% -21%
9 -43% -22%
10 -45% -23%
11 -47% -25%
12 -48% -27%
13 -49% -29%
14 -50% -31%
15 -51% -33%
16 -52% -36%
17 -53% -38%
18 -54% -40%
19 -55% -42%
20 -63% -44%

ノンフリート等級は日本損害保険協会を通じて契約者や等級情報をやり取りしている為、
「せっかく20等級まできたから乗り換えるともったいなくて会社変えられない!」
なんて心配せず会社変更しても契約満期7日以内なら引き継がれるのでご安心を。

契約満期8日以降に契約してしまうと原則として6等級に戻ってしまうんだけど、
事故のあった事実をもみ消すためにワザと期間内に契約しないという行為を防ぐ為に
1~5等級の場合に限り満期後13ヶ月以内は引き継がれるようになっており、
ちょっと我慢するだけで逃げられてしまわない様になっているようだ。

庶民Sは保険請求する3等級ダウン事故を1年の間に2回起こしてしまったわけで、
保険料が大きく値上がってしまう部分しか頭になかったんだけれど、
6等級ダウンはただ保険料が上がるだけじゃなかったってのが当スレッドの趣旨となる。

話が脱線するので、興味ない方は以下を飛ばしてにお進みください。

当たり前のように使っているノンフリート等級という言葉、
ノンということはノンではないフリートの等級があるはず・・・。

フリート(=fleet)は英和検索すると「艦隊、船団、(同一会社の)全車両」ということで、
ココでいうフリートとは上記最後の部分が当てはまり、
企業の様に契約者が10台以上所有している場合に該当する契約ということ。

「ボクのウチは用途別に5台も車あるんだぜ~」と自慢される方がいても、
残念ながらフリート契約は出来ずにノンフリート契約になります。

9台以下だと選択肢がなくノンフリート契約しかできないが、
10台所有しているなら例えば5台ずつを別々にすればノンフリート契約も出来るわけで、
10台以上でフリート契約にすると何かメリットがあるのだろうか?

ノンフリート契約は保険料の割増・割引区分のある制度と書いた通り、
フリート契約も主に保険料の割増・割引に関する制度で、
ノンフリート等級はMAXで20等級(最高60%割引)までなのに対して、
フリート等級は台数が多くなるほど割引率も上がって最高70~80%割引となる模様。

翌年以降の割増・割引はノンフリート契約の様な事故の回数ではなくて、
契約台数、前年度の割増引率、そして損害率。

損害率とは企業が支払った保険料に対してどれだけ保険金が使われたというものなので、
少額で済んだ事故と随分費用が掛かった事故とで大きく変わることが考えられ
「本来なら多額の支払い発生したはずだけど保険金で大分救われた」
っていう有難みは少ないように感じるんだけど実際はどうなのだろう?

最高割引率が高い以外にも、車一台ずつではなくて、契約者丸ごととなるので、
一度の契約で10台以上全車更新することが出来て手間減らせるし、
全部で少なくとも数十万円以上掛かる保険料を割増なく分割払いできるとか、
車両増えても追加手続き不要となる特約があるとか
ノンフリート契約にはない利点があるんだよ、というところでこの話は終了します。

 

自動車保険の販売スタイル

本題には戻ったものの、伝えたい本筋の前にもう少し前提部分を紐解きます。

任意保険の更新は事務所やディーラーや整備工場等を通して契約する「代理店型」と、
テレビCMでもよく見る「通販型」または「ダイレクト型」がある。

代理店型は営業店が各地に必要で、店舗数だけ店と人の費用がコストアップする一方で、
通販型は規模にもよるが少ない事務所でも全国カバーできて費用を抑えられる。

以上のことから、庶民Sは同じ補償でも値段が抑えられる通販型一択。

そして、会社変えてもノンフリート等級は自動的に引き継がれるので、   
継続割引より新規申込割引の方が安くなる(ことが多い)から、
毎年保険会社を変更(厳密には数社をローテーション)している。

庶民S個人情報やら車両情報やらを手動で毎回開示し直す手間はあるけど、
一年に一回だけのことだし、手間以上の見返りがあるなら全然苦ではない。

 

保険の契約が更新できない

先に記述した通り、庶民Sは毎年異なるダイレクト系保険会社の更新を行っているが、
初めて知ったのは「同一契約中に事故を2回起こすとネット更新できない」ということ。

フリーダイヤルがないと通話料が掛かるオペレーターを通した電話契約で、
名前は、住所は、車体番号は、年間走行距離は・・・等と1つ1つ説明する必要あるし、
多くのダイレクト系保険で設定されているインターネット契約割引も当然使えないし、
営業時間が平日18時までとなっている保険会社もあるから、
平日仕事している人は契約の電話をする時間すらないことも考えられる。

インターネットでの保険一括見積だと数社が一度に見積もり出来るから簡単だけど、
一社一社電話掛けて説明していかないとダメなのが従来の手間とは比較できない程だし、「2回以上事故している場合は残念ながらお引き受けできません」と
電話でも更新できない保険会社もあった。

庶民Sと同様に、年に2回事故してしまって、
これから契約更新をどうしようか悩まれてる方の参考として残しておきます。

保険会社 電話番号 営業時間 保険料 備考
アクサダイレクト 0120-277-742 18時迄 × 契約不可
イーデザイン 0120-098-035 18時迄 × 契約不可
SBI損保 0800-8888-832 18時迄 39,630円 弁護士特約NG
ソニー損保 0120-919-928 20時迄 22,000円 弁護士特約NG、対物なし
チューリッヒ 0120-860-713 18時迄 55,730円 弁護士特約OK

あくまで庶民S(20等級⇒14等級・事故有係数6年)の場合での話なので、
ノンフリート等級によってはもっと高額になる場合もあるだろうし、
庶民Sとしては出来れば付けたい弁護士費用特約の確認結果を載せてることや、
他の人にとって付けたいかもしれない特約の確認はしてないので書いてすらないこと、
上記5社以外は電話自体掛けてないこと等、
あくまで参考として受け止めてください。

あ、あとコレは関係しているか分からないけど、
電話での契約は「満期日の前日まで」と言われたので、
ギリギリまで悩まれる方はご注意ください。

ソニー損保は保険料安いけど、
万が一の保険で対物補償が全くないというのはさすがに不安なので、
SBI損保を選択しました。

 

飛び石等での1等級ダウンは仕方ないにしろ、
(というか飛び石位だと保険使って直すほどの高級車乗ってないから無視するとして)
今後は等級ダウンしてしまわないよう今まで以上に安全運行することを心掛けたい。

 

【Special Thanks:いらすとや